法雨抄

日本料理のルーツ

 料理屋の味と家庭料理のどちらが大切かといえば、これは間違いなく家庭の味です。料理屋で出す食事とは結局のところ、家庭のお惣菜を丁寧に格好よく作ったものですから。家庭料理がちゃんとしてなければ日本料理の...

寛容

 暑中御見舞申しあげます。  茶道の祖と言われる千利休がある時友人に招かれ、茶室に入ろうとした時、潜り戸の前で穴に落ちてしまいました。 利休は一度引き返して入浴し、衣服を改めて茶室に入りましたが、相客...

木と森

 英国南ウェールズ生まれの作家C・W・ニコルさんは「どうして私はこんなに日本が好きなのか」というほどの方でありますが、こんな話をしております。 私は日本の豊かな時代を見ました。日本の森を三十六年前から...

人間関係の自覚

 永 六輔氏は「商(あきんど)人」の中で次のような小話を披露しております。 使用人が二十人もいようという大きな商家の旦那が、遊んでいる丁稚を見て、十人でもやっていけるんじゃないかと思い、半分に暇をだし...

心こそ大切なれ

何もかもが「過剰」になってしまった。衣、食、住、そして遊びも気持ちも「過剰」になってしまった。出来る限り大袈裟に、大袈裟にと。そして、失ってしまったものに気がつかなくなってしまった。飾りたてた言葉に慣...

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