法雨抄

年の功2021年07月01日

おとなしい父が賛成しないこと
 やめておこうか黄砂が降る日
(富山市松田わこ)

これは朝日歌壇入賞の一首です。
松田さんの判断は正しかったのではないでしょうか。よかったですね。

「亀の甲より年の功」という対句がすぐうかんできますが、
大昔中国では占いをするのに、亀の甲にキリで穴をあけ、その穴に焼けた棒を差し込んで、
その亀の甲のひび割れの具合を見て事の正否を占ったといいますが、
そういう偶発的なものによる成否の判断ではなく、
年寄をはじめ人生の先達たちが長年つちかってきた知識や経験に基づく成否の判断こそがより確かで、
より貴重な、価値のある判断であるという教えです。

日蓮大聖人法華初心成仏抄に曰く

よき師とよき檀那だんなとよき法と、この三つ寄合いて祈を成就し、国土の大難も払うべき者なり。

令和3年7月1日 第760号「年の功」

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