2008年の法雨抄一覧

悟りとは

 お釈迦様のお弟子のパンタカはしばしば自分の名前すらも忘れるくらいの知恵遅れでしたが、ある時「塵を払い、垢を除かん」という一句と箒を与えられて、掃除を命じられました。彼は懸命に掃除すること数年、遂に自...

土を清く

 「バカの壁」で有名な解剖学者養老孟司氏は少年時代の体験を通して、 人間の社会は土に寄生しているようなもんだ。 人間が生きているのは社会のおかげと思ってる。その社会自身を支えているのは自然だろう、って...

陰の力

 ゴールデンウィークを中心に焼き物の町では陶器祭りが行われますが、佐世保市の三河内では「三河内焼はまぜん祭り」といって「はまぜん」の供養が行われるということです。 「はまぜん」とは焼成の際、ゆがみを防...

連帯感

 ○○学院に初等部が開校されるに当たり、学院の学長と聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんとの対話の中で、日野原さんは「どんなに困難な時代にあっても人はその頂上があると信じて長い人生を生きる。登山家が...

600号に思う

 昨年、このハガキ教箋法雨抄を四〇数年続けてきたことを良しとして、日蓮宗綜合財団布教伝道部門賞を頂戴しましたが、この号を以ってやっと六〇〇号になりました。 「天才が一〇年でやり遂げた事も、凡人は五〇年...