法雨抄

土を清く2008年06月01日

 「バカの壁」で有名な解剖学者養老孟司氏は少年時代の体験を通して、
 人間の社会は土に寄生しているようなもんだ。
 人間が生きているのは社会のおかげと思ってる。その社会自身を支えているのは自然だろう、っていうことを、今の人、もう一度考えないといけないんじゃないかな。
 生き物が住めない世界に人間がすめるわけはない。
と、朝日新聞の論説に寄稿していました。
 今環境問題がクローズアップされていますが、それなくしては人間自体が住めない土を、住みにくい穢土にしてしまっているのが人間自体ではないでしょうか。
 日蓮上人は一生成仏抄に曰く
 衆生の心けがるれば土もけがれ、心清ければ土も清しとて、浄土と言い穢土というも土に二の隔てなし。

平成20年6月1日 「土を清く」

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