陰の力2008年05月01日
ゴールデンウィークを中心に焼き物の町では陶器祭りが行われますが、佐世保市の三河内では「三河内焼はまぜん祭り」といって「はまぜん」の供養が行われるということです。
「はまぜん」とは焼成の際、ゆがみを防止する為に焼き物の下に敷く円形の土台で、一度使うと捨ててしまうのだそうです。
その「はまぜん」に感謝するのが「はまぜん祭り」です。
「はまぜん」は使い捨てかもしれませんが、それなくしては美しい焼き物は出来ないという大事な役目を担っているのです。そうした全くの下積みの物にも感謝していく心があってこそ始めて美しい焼き物が出来るということではないでしょうか。
私たちは陰の力に感謝を忘れないようにしたいものです。
日蓮聖人は富木尼御前御書に曰く
箭(や)の走る事は弓の力、雲の行くことは龍の力、夫(おとこ)の仕業は妻(おんな)の力なり
平成20年5月1日 「陰の力」