法雨抄

思いやり2008年01月01日

 本年が佳い年でありますよう。
 お祈り申し上げます。

 ホンダのレーシングチームがヨーロッパを転戦していたときのこと、ある日、本田宗一郎社長から一通の電報が届いた。日頃口やかましい社長の事だから何としても優勝しろという内容かと思ったら、
「マケテモイイカラ カラダヲタイセツニセヨ ホンダ」 と書いてあったという。
 チームの一同は「涙が出るくらい嬉しかった」ということです。本田社長の思いやりが身にしみたのでしょう。
 新しい年は皆が思いやる年にしたいものです。
 たとえ言葉は荒っぽくても温かい心が通っていれば、それは励ましの言葉、思いやりの言葉となるでしょう。
 日蓮聖人は善無畏三蔵抄に曰く
 たとい強言なれども人をたすくれば実語となるべし。たとい軟語なれども人を損ずるは妄語強言なり。

平成20年1月1日 「思いやり」

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