2000年の法雨抄一覧

転機

 或る日、喫茶店でコーヒーを飲みながら 「今さら立ち直れったって、なにを寝言言うてんねん。口先だけで説教するのはやめてくれ。そんなに立ち直れって言うんやったら、私を中学生にもどしてくれ」と言ってしまっ...

自分を信じよう

 十六・七歳の少年による余りにも悲しい犯罪が多発しており、どうしたら良いか方途に迷うばかりですが、先達ての朝日新聞の「声 若い世代」のページに熊本県本渡市の十六歳の高校生N子さんの「努力の源泉は強く思...

姿勢を正そう

 小笠原流礼法では、人間の自然の動きにもとづいた、なめらかで無駄のない動作を基本とします。それに欠かせないのが正しい姿勢です。姿勢を正すというと、背筋を伸ばすことを連想しがちですが、実はポイントは「腰...

正しい道理

 「情けは人のためならず」 と言うことわざがありますが、ある大手出版社から刊行された「ことわざ辞典」には、このことわざに対して「他人に同情の手を差しのべるのは必ずしもいいことではない。助けられた人が其...

魂の霊気

 長崎丸山の芸者愛八が郷土史家で長崎学の創始者古賀十二郎と長崎の古い歌を発掘採集して歩く中で「長崎ぶらぶら節」に出会い、それを世に出して行くと言う、愛八の生涯を描いた、なかにし礼氏の小説「長崎ぶらぶら...