法雨抄

茶の湯とは2019年08月01日

 残暑お見舞い申し上げます。

 茶道遠州流の始祖小堀遠州は

 それ茶の湯の道とても外にはなく、君父くんぷに忠孝を尽し、家々のなりわい懈怠けたいなく、殊更に朋友ほうゆうまじわりを失うことなかれ。

 春はかすみ、夏は青葉がくれの郭公ほととぎす、秋はいとどさびしさまさるゆうべの空、冬は雪のあかつき、いずれも茶の湯の風情ふぜいぞかし。

と、遠州書捨之文に残しています。

 茶道といっても特殊な世界の事ではなく、人が人らしく生き、自然を愛する心が茶道基本の心構えだ、と遠州は言うのです。

 今月はお盆です。君父くんぷに忠孝を尽し、家々のなりわい懈怠けたいなく、とはお盆を迎える心構えでもありましょう。

 日蓮大聖人妙一尼御前御返事に曰く

 それ信心と申すは別にはこれなく候、妻の夫をおしむがごとく、夫の妻に命を捨つるがごとく、

令和元年8月1日 第737号「茶の湯とは」

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