灯を消せ2017年01月05日
本年が佳い年でありますように
海釣りで夢中になっているうちに日が暮れて真っ暗闇になり、帰る方向が分からなくなってしまい、松明を掲げて、必死に方角を探るが見当がつかない。
その時一人の船頭が「灯を消せ」という。
不思議に思いながら、その勢いに押されて灯を消すと、あたりは真っ暗闇。
しかし、暫くすると遠いは浜辺の明かりが見えてきて、無事帰りついた、という昔話があります。(太田典生・「ちいさな感動」のおすそわけ)
雑多な情報が飛び交う時代に、私どもはともするとあれこれ迷いがちですが、こういう時こそ大事なことは一度雑多な情報の灯を消して、静かに自分本来の目標を見つめなおすことではないでしょうか。
親鸞大聖人松野殿御返事に曰く
菩提心(ぼだいしん)を起こす人は多けれ共(ども)、
退せずして実(まこと)の道に入る者は少なし
平成29年1月1日 「灯を消せ」 第706号