法雨抄

彼岸会2015年09月01日

 彼岸の中日(ちゅうにち)は、夜と昼の長さが等分で、太陽は真東から出て、真西へ入ります。そこで中日を佛教の基本原理である中道(ちゅうどう)になぞらえ、その前に施(ほどこ)し、戒(いまし)め、忍耐(にんたい)、中日の後に励(はげ)み、落ち着き、賢(かしこ)さ、という六つの徳目(六波羅蜜(はらみつ))を実践し、生活をより向上し、豊かにして、理想の世界に到達させようと、私たちの先祖は、彼岸会(ひがんえ)と称する一週間の反省修行の期間を春と秋とに設けたのであります。(佐藤俊明・禅語百話)
 このように常に子孫の豊かな生活と繁栄を願った先祖に感謝し、報恩の功徳を積み、先祖の願いにかなうように自らを励まし、生活を向上していく事が彼岸会を迎える意味ではないでしょうか。
 日蓮大聖人 刑部左衛門尉女房御返事 に曰く
 母の御とぶらいを申させ給う人々は我身のように思いまいらせ候えば、余りにうれしく思いまいらせ候

平成27年9月1日 彼岸会

法雨抄一覧へ戻る