法雨抄

所尊し2015年10月01日

 京セラの稲盛和夫さんは言う、
 「この世へなにをしにきたのか」と問われたら、私は迷いもてらいもなく、生まれた時より少しでもましな人間になる、即ちわずかなりとも美しく崇高な魂を以て死んでいく為だと答えます、と。又
 神や仏は、或いは宇宙の意志は、何事かをなした人を愛するのではありません。何事かをなそうと努める人を愛するのです、と。(生き方)
 稲盛さんは人生とは、正しい教えにみちびかれて、自己研鑽に励む道場だというのです。
 今月は正しい教えを求め続けて、命の危険に遭遇された龍口(たつのくち)御法難の日蓮聖人を讃仰する月ですが、この土はこうした尊い命に守られた聖地なのです。
 日蓮大聖人南条兵衛七郎殿御返事に曰く
 法妙なるが故に人尊く、人尊きがゆえに所尊し。

平成27年10月1日 所尊し

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