法雨抄

季節の恵2009年05月01日

 「人間も、虫やら、草木と同じです。冬眠こそしませんが、寒いときは心もからだも縮こまってる。それを芽吹いたばかりの、ちょっと苦い恵で、解きほぐしてやる、起こしてあげるわけです。クスリとかそんなもんがなかった昔は、そうやって季節の恵みをいただきながら、調整してたんやと思いますね」(梅家族四月号麻生圭子さんの文より)
 今は季節感などというものは関係がないような暮らしになってしまいました。それが文明なのでしょうか。かえって人間がスポイルされてしまっているような気もします。
 自然は私たちが生きていけるような手立てを用意して呉れているのにそれに気づかないで、省エネとか何とか言っているのでは......
 日蓮上人 上野書に曰く
 浄土というも、地獄というも外には候わず、ただ我等が胸の間にあり

平成21年5月1日 季節の恵

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