法雨抄

衆生とは2018年09月03日

 「仏教は一切衆生いっさいしゅじゅうを仏に為す教えである」
と言われます。

その衆生に就いて仏教学者の曽我量深さんは

「衆生とは、単に沢山の人が存在しているということではなく、

自分の中に過去現在未来と無限のいのちが流れているということではないか」 と

解説しております。(阿満利麿「日本人はなぜ無宗教なのか」より)

 私たちはこの無限のいのちに生かされていると言うのです。

このことを自覚することが仏になるということでしょうか。

御釈迦様はこのことに目覚めさせようと、 様々の人生の出来事に事寄ことよせて、

それにどう向きあったらいいか、どう対処たいしょしたらいいか、

いろいろと教えを残されたのです。

日蓮大聖人光日房御書に曰く

人間に生をうけたる者、上下につけて うれいなき人はなけれども、

時にあたり、人にしたがいて嘆きしなじななり。

平成30年9月1日 第726号「衆生とは」

法雨抄一覧へ戻る