法雨抄

急がず急ぐ2012年11月01日

 東日本大震災の多きな被災地だった気仙沼のフカヒレの加工業者で、高台に加工所を再建し、帰ってきた「従業員と協力して、一歩一歩復興の階段を踏みしめている若い社長はアナウンサーの問いに答えて
 「私はいつも急がず急ぐことをモットーとしてきました」
と答えていたということです。
(佛教タイムス紙寺下英明社長・佛教イズム)
 「急がず急ぐ」とは、実は人生の要を言い当てた言葉ではないでしょうか。信仰においても同じで、功徳(くどく)を急いで似非(えせ)信仰にわが身を滅ぼすことなく、急がず、心を練り、人格の形成を成就させる真の信仰をみつけましょう。見つけたら急いで其の真髄(しんずい)にふれるのです。其の願いに応(こた)えるのは南無妙法蓮華経です。
 日蓮大聖人持妙法華問答抄に曰く
 受けがたき人身をうけ、値(あ)いがたき仏法にあいて、争(いかで)か虚(むな)しくて候べきぞ

平成24年11月1日 急がず急ぐ

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