法雨抄

祈る2011年04月01日

 東北関東大震災、大変なことが起こってしまいました。お亡くなりになった方々へはただ合掌するばかりです。被災者の方々へはお見舞い申し上げますという言葉すら何か空々しい感じがしますが、それ以外に言葉のないことをもどかしく思います。
 被災者の方々が、すべてを失うという極限状態のなかで、いたわりあい、助け合い、思いやりあいながら、前向きに生きていらっしゃる姿には、日本人の魂の尊厳と、生きる強さを感じて感動しました。
 十一歳の少年のあるテレビへの投書に、「今は何もできないが、声を届けることはできます。元気でがんばってください。生きてください」とありましたが、今私たちは全ての願いをひっくるめて、祈るばかりです。
 日蓮上人 蒙古御書に曰く
 一切の大事の中に、国の亡ぶるは第一の大事にて候

平成23年4月1日 祈る

法雨抄一覧へ戻る