法雨抄

今に問う2010年12月01日

「現実社会を離れて仏国=浄土はない」と日蓮は立正安国論で断言し、陰惨な現実世界を浄土に変えて行くことを生涯の課題とした。人の悪意や獣性がもたらす地獄は、いつの時代にもどの地域にも存在する。人間の悪と現実の悲惨を直視する日蓮は、同じ人間に、世界を変えることのできる無限のエネルギーを見出した。
  今日私たちに必要なのは自信と、信念を行動に移す為の少しばかりの勇気なのかもしれない。(読売新聞・言葉のコラム)とは東北大学佐藤弘夫教授の「今に問う」言葉の要約です。
  私たちには世界を変えるようなエネルギーは持ち得ないかもしれませんが、自分の存在が、周囲の人にいくらかでも安らぎを与えるような存在ではありたいものです。
  佐藤教授引用の立正安国論原文は 三界はみな仏国なり。仏国それ衰えんや

平成22年12月1日 今に問う

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