法雨抄

大変なこと三つ2002年11月01日

 私はなぜ戦争をするのか、とおもいます。これまでに私が大変だなと思ったものは三つあります。
 一つ目は、長崎・広島に落ちた原子爆弾です。一瞬の原子爆弾のせいで、何万人ものの人の命や、家などが失われたことです。
 二つ目は、アメリカの同時多発テロです。ニューヨーク、ワシントン、ピッツバーグでほとんど同じ時間に、自爆テロが起きました。このことで日本人をふくむ多くの人々が亡くなったり、行方不明になったりしています。
 特にニューヨークの世界貿易センタービルは二つとも崩れ落ち、もちろん中にいた人たちや近くにいた人たち、通りがかりの人たちもまきこまれました。
 三つ目は、アフガニスタンの子供たちです。栄養失調になる子供たち、泥が入っている水を飲んだり、学校にも通えない子供たち、兄弟の世話でいそがしい子供たちなど、アフガニスタンにはいっぱいいます。
 これからは、世界中の人が全員、平和でにくしみがない世界になったらいいと思います。
 これは十歳の小学生村上 槙君の長崎新聞への投書です。
 子供の純粋な目に映った代表的な三つの不合理への率直な発言には、魂を揺さぶられるよう気がします。
 村上君にはもちろん原爆の体験はないでしょうが、原爆資料館の展示は、深い悲しみをさそいます。
 第二次大戦後一度遠のいた原爆の危機でしたが、今また新たな危機を招来しておりはしないでしょうか。湯川秀樹博士は「物質の原子力に比例した、精神の革命がともなわなければ、人類は救われない」と警告しておられたということですが、その精神の革命は法華経の祈りなくしてはありえないというのが日蓮上人の教えでした。
 日蓮上人曰く「一切の大事の中に、国の亡ぶるは第一の大事にて候」。

平成14年11月8日 「大変なこと三つ」

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