法雨抄

精一杯生きることだ2002年08月01日

 暑中御見舞申しあげます

 大村市市政施行60周年を記念して企画された市民によるミュージカル「Good Bye スミタダ」かシーハット大村でこの程公演された。
 小学生から62才まで83人、殆ど初心者の市民が、ダンスの基礎から勉強を始めて、本格的なミュージカルをやると言う事で話題をさらっていたが、当日は大盛況で、約2,300人が珍しく入場整理をされながら会場に入った。
 後援の西日本新聞は
 舞台は近未来の大村。高校生スミタダたちと、科学者によってクローン人間として400年前から蘇った藩主大村純忠の体験と友情を生き生きと演じた。老化が進んで体が衰える純忠が高校生スミタダたちに別れを告げる場面では、「大村は変わったけど、ますます好きになった。もっといたかった」と故郷への思いを情緒いっぱいに表現。
 舞台の最後では、それぞれの役を演じきった出演者たちに盛んな拍手か送られた。と報じていました。
 何をしたら良いかわからない、という若者たちに純忠は「平和がすべてのもとなのだ。...人はその生きている時代の中で毎日を精一杯生きる事だ」、と熱っぽく語りかけるのでした。それは400年前大村を西欧に目を開かせ、日本の文明開化に大きな役割を演じた純忠の生き方だったのです。
 本年1月から練習を始めて、毎晩遅くまで、子どもたちには少し過酷ではないかと思うような事もあったようですが、半年間でよくここまでやれたものだと感心するばかりでした。出演者はもとより、ボランティアスタッフ、そして何よりも其の家族をひっくるめて、市民総参加の成果であったと思います。真夏の夜の楽しい夢でした。

 日蓮上人異体同心事に曰く
 異体同心なれば万事を成ず。

平成14年8月5日 「精一杯生きることだ」

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