1999年の法雨抄一覧

木と森

 英国南ウェールズ生まれの作家C・W・ニコルさんは「どうして私はこんなに日本が好きなのか」というほどの方でありますが、こんな話をしております。 私は日本の豊かな時代を見ました。日本の森を三十六年前から...

人間関係の自覚

 永 六輔氏は「商(あきんど)人」の中で次のような小話を披露しております。 使用人が二十人もいようという大きな商家の旦那が、遊んでいる丁稚を見て、十人でもやっていけるんじゃないかと思い、半分に暇をだし...

心こそ大切なれ

何もかもが「過剰」になってしまった。衣、食、住、そして遊びも気持ちも「過剰」になってしまった。出来る限り大袈裟に、大袈裟にと。そして、失ってしまったものに気がつかなくなってしまった。飾りたてた言葉に慣...

自分を大切に

今話題の乙武洋匡君の「五体不満足」は一気に呵成に読まされました。その前向きな、明るい生き方がぐんぐん魅了していくのです。その中で彼はこう言っています。 『今、中学校を中心として起こっている「いじめ」の...

脳死に思う

朝日新聞の声の欄に大牟田市の九歳の中村華子ちゃんが寄せたこんな文章がありました。病気で倒れた人が「脳死」と言われて、今、テレビも新聞も大騒ぎです。それはその人がドナーカードをもっていたからです。かわい...