法雨抄

心のきずな1998年04月01日

荒れている少年非行に対処して、中教審は新年度を前に、「心の教育」という 提言をまとめて提出したようですが、心の問題となるとやはり家庭の在り方が大きく 問われるわけで、幼児期のしつけの問題など家庭教育に踏み込んだものになっています。
たまたまロータリーの友最近号に岡山県の畑中というお医者さんのこんな投稿がありました。
「あなたの一番大切なものは?」というアンケート調査の第一位は「家族」だそうです。この結果を見て「ああ、家族が平和で豊かに暮らしている時代なのだ」と思ったら大間違いです。健康を失って初めて健康の大切さを実感するのと同様に、いま、ことさら家族を意識するのは、それが不安定で問題を抱えているからにほかならないのです。
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日本は明治以降、学校中心型教育で、世界一を誇る高い教育レベルになりました。しかし、家庭が教育する力を失ってしまったというマイナス面もありました。健康も給食もすべて学校任せ。「そのほうが安あがりで手間が省ける」という親の本音。 欧米先進国では勉強は学校で、健康管理としつけは家庭でと。両者の役割分担はきちんと決まっているといわれています。・・・・・
家族に大切なものは心の絆(きずな)だといわれています。・・・・・・」と。
そうなんです。その心の絆が家庭のしつけなのではないでしょうか。
そして、その心の絆をしっかりと結び付ける結び目が、その家の仏壇であり、神棚ではないでしょうか。そうして、絶対者の存在を信じ、これに祈る気持ちをおこさせることが大事なのではないでしょうか。
それには、何といっても親自身が本当の信仰に生きることだと思います。家族に信仰による暖かさがあれば、子供たちの心も自然に豊かに育って行くはずであります。
古人の言葉にも「信は道の源、功徳の母」とあります。日蓮聖人観心本尊抄に曰く
天晴れぬれば地明らかなり、法華を知るものは世法をうべきか。

(平成10年4月1日)

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